手羽先と干し椎茸と筍の煮込み
メインになる手羽先、干し椎茸、筍を長ネギ、鶏ガラスープ、醤油、紹興酒、砂糖、オイスターソース、胡椒とともに煮込んでフワフワと柔らかくなように仕上げました。
手羽先は皮も肉もトロリとなっていて骨離れも良く、干し椎茸の風味と香りが肉に染み込んでいて美味しかったです!
この料理には紹興酒を調味料として使っていますので、合わせるお酒も紹興酒が良いですね!
干し椎茸
干し椎茸が、生椎茸よりも香りと旨味が強いのは、乾燥する過程で酵素と熱の働きによって、レンチオニン(香り成分)とグアニル酸(旨味成分)が増えるためなのだそうです。
また、椎茸の成長程度の違いから、その呼び名に違いがあります。
肉厚でかさが開ききっていないものを冬菇(どんこ)
薄手でかさが開いている香信(こうしん)
冬菇と香信の中間的存在の香菇(こうこ)
ちなみに干し椎茸は、9世紀頃に中国から渡来してきたそうです。
干し椎茸の渡来は、空海(諡号弘法大師)が中国から帰国後、椎茸を干すという食文化を伝えたという伝説もあるそうです。
筍
今回使っている筍は孟宗竹で、スーパー等で一般的に売られているものです。
この筍は大きく太く育ち、柔らかな食感と上品な旨味のある味わいが特徴です。
今回は孟宗竹の筍の季節からは外れているので、料理には水煮のものを使いました。
筍というと春のものというイメージがありますが、秋に採れる筍もあります。
四方竹です。
四方竹
余り馴染みが無いと思いますが、これには理由があって旬が1ヶ月程度とかなり短いんですね。
しかも、この筍は切り取った瞬間からえぐみが回って、皮を剥いた瞬間から紫色に変色してしまうという特徴があります。
なので、良品質のまま遠くへ輸送するのが困難だったので、地元(高知県)で消費するしかなかったという理由から認知度が低かったんですね。
それが近年、色よく緑色の状態で茹であげる『筒井式ボイル法』が考案され、水煮の状態で全国への発送も行われるようになってきました。
この四方竹の筍の味わいは孟宗竹の筍のものと比べて少々旨味に欠けるのですが、コリコリ・パリパリとした身の食感が実に軽快で心地良いです。
秋に収穫される珍しい筍を使って作ってみても面白いと思います。
材料(2人分)
- 手羽先・・・6本
- 干し椎茸・・・3枚
- 筍・・・50グラム
- 長ネギ・・・5センチ×2本
- 鶏ガラスープ・・・250ml
- 醤油(下味用)・・・少量
- 紹興酒(下味用)・・・少量
- 醤油・・・大さじ1杯
- 紹興酒・・・大さじ1杯
- 砂糖・・・大さじ0.5杯
- オイスターソース・・・大さじ0.5杯
- 胡椒・・・適量
- 水溶き片栗粉・・・少量
作り方
- 鶏手羽は紹興酒と醤油を加えて、よく揉んで下味を付けます。
- 中華鍋に油をひいて熱し、鶏手羽の両面がキツネ色になるまで焼きます。
- 煮込み鍋に油をひいて熱し、長ネギを入れて、軽く炒めます。
- 煮込み鍋に鶏ガラスープを注ぎ入れ、鶏手羽、そぎ切りにした干し椎茸、乱切りにした筍を入れて中火で一煮立ちさせます。
- 浮いてきたアクを取り除き、醤油、紹興酒、砂糖、オイスターソース、胡椒を入れ弱火で20分程度煮込みます。
- 最後に水溶き片栗粉を回し入れて、ソースにトロミが付いてきたら出来上がりです。
食材の旬
- 長ネギ:12~2月
- 筍:3~5月中旬(孟宗竹)、4月中旬~5月(淡竹)、5~6月中旬(真竹)、5月中旬~6月(根曲がり竹)、7~8月中旬(寒山竹)、10月(四方竹)
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